『少し気になる記事をみました』相続放棄編

1. はじめに

今回は、2024年12月28日11:30配信 ファイナンシャルフィールドの記事より

内容の概要は、相続放棄をした後に「1億円」の遺産が見つかった!というものです。

その際に、相続放棄の取消は出来るか?

というものとなります。

2. 相続放棄の取り消しは出来ない可能性がある

その記事においては、相続放棄は取消出来ない可能性があるとありました。

相続放棄をする前に見つかっていた財産だけではなく、相続放棄後に見つかった財産の相続権利も放棄する必要があります。

その為、放棄をしていない相続人の方々等で財産を分割することになるとありました。

3. 相続放棄の取り消しは基本的にできません

条件を満たしていれば取り消しが出来る可能性もあるようです。

【民法】

(錯誤)
第九十五条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
2 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
4 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

上記民法95条に「意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、の錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
とあるためのようです。

一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

もし、本相続に関して重大な勘違いをしていて、その内容によって相続放棄をしたとなれば取り消しは可能という話となります。

民法96条の詐欺・脅迫を受けていたという話も出てきます。

4. 相続放棄をするにあたっての注意点

相続放棄については、いくつか過去の記事でも触れています。慎重かつ迅速に進める必要があると。

改めて、まずは相続放棄自体に期限があること

(相続を開始したことを知ったときから3ヶ月を超えると相続放棄の申述はできなくなること)

間違えなく言えることは、見落としている財産がないかをよく確認しておくこと。(期限もあり限界はあると思います)

故人と生前に会話をしておくことが一番なのではありますが。

故人が、被相続人となり相続人となる方々に思いを伝え遺すことが重要なのだと思います。

私事ではありますが、生前に両親からは相続財産に関して、話をしてもらっていました。

(私が行政書士になるまえで無知の時代においてです。)

生前のコミュニケーションが大事なのだと感じる次第です。

5. 最後に

お悩みのある方は、まず、弊所においてもご相談を受け付けております。(フォームからの一次返信までは無料です。)

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記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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