相続手続き支援の記事
『おひとりさまの兄の財産を他の兄弟が使い込んだ場合、どの様に調べたら良いか?』20250719時点(22)
 
 目次
1. はじめに
今回は、おひとりさま(配偶者・子がいない方)の兄の財産を他の兄弟が使い込んだ可能性がある場合、その事実を把握し、証明するためには、以下の調査手順をとることが重要です。
なかなか微妙なケースかと思います。
しかし、知っておいても損はないと考える次第です。
尚、この記事を作成するにあたり、chatGPT(有償版)を使用しています。
2. 財産の全体像を把握する
▸ 確認する情報:
- 
被相続人(兄)の預貯金口座の履歴 
- 
有価証券・不動産の所有状況 
- 
年金・保険・退職金などの支給履歴 
- 
生前に作成された遺言書の有無 
▸ 方法:
- 
相続人として金融機関に対して、相続手続に伴う取引履歴の開示請求をすることができます(通常、過去10年程度が目安)。 
- 
遺言書が公正証書の場合、公証役場で「遺言検索」が可能。 
3. 預金通帳の入出金履歴を精査する
▸ チェックポイント:
- 
被相続人が認知症等で判断能力が落ちた時期と、不審な出金のタイミングが一致していないか 
- 
多額の現金引き出しや送金の記録があるか 
- 
他の兄弟の口座宛の送金や、被相続人の生活とかけ離れた使途があるか 
▸ 注意:
- 
「引き出し=使い込み」とは限らず、介護費や生活費である場合もあるため、時系列と状況証拠の整理が必要です。 
4. 成年後見・任意後見・代理権の有無を確認
- 
兄弟が、後見人や代理人(委任状など)として出金していた場合は、使途説明責任があります。 
- 
被相続人が判断能力を欠いたまま委任や引き出しを許可していた場合、無効の可能性もあります。 
5. 証拠収集の方法(列挙したものが全てではありません)
- 
金融機関からの取引履歴 
- 
不動産登記簿(法務局で取得可) 
- 
保険会社・証券会社の残高証明書 
- 
介護施設や主治医の診断書(認知症等の有無を確認) 
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兄弟間のLINEやメール等の記録(言い逃れ防止) 
- 
クレジットカード・キャッシュカードの利用履歴 
- 介護保険関係の記録(ケアプラン・給付履歴)
6. 弁護士・行政書士等の専門家に相談
- 
相続人代表として、調査・交渉・場合によっては訴訟(不当利得返還請求、遺産の持ち戻し請求等)を行う必要がある場合があります。 
- 
遺産分割協議書に署名する前に必ず全体像を把握すべきです。 
7. 最後に
お悩みのある方は、まず、弊所においてもご相談を受け付けております。(フォームからの一次返信までは無料です。)
但し、専門家に依頼することをお勧めいたします。
お話を伺い、アドバイスをさせていただいております。(有償にはなります)
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