(改訂)デジタル遺産に関すること

過去、四つの記事を出しました。その記事をまとめたものとなります。(過去の記事は非表示としました。)

①2022年6月18日の記事より

今回は、「デジタル遺産」に関することを記事にしてみます。

「デジタル遺産」とは、書籍やインターネットなどで見ていると、
具体例として、
・スマホ内に保存されているもの(写真、メールなど)
・PC内に保存されているもの
・クラウド上に保存されているもの
・SNSアカウント(ブログ、Twitter、facebookやYouTubeなど)
・ネット銀行、ネット証券、FX、仮想通貨の口座など

「デジタル遺産」が問題となる(なりやすい)
・有料会員サイト(サブスク)
⇒ 解約していない。請求未払いなどで気付くケース。
・インターネット証券の口座
⇒ 何もしないと永遠に放置。相続対象になりうる。
・スマホ決済のサービス
⇒ 残高の放置
・仮想通貨
⇒ 何もしていないと誰も気付かない。相続対象になりうる。

問題とならぬためには、
・アカウント情報の整理(ID、パスワード、サイト情報[URL])
⇒ エンディングノートなどに記載する欄があるものがあります

ご本人しか知りえない情報なので、遺された方のために整理しておくことは重要と考えています。

先延ばしにしてしまうのは、なんとなく理解できますが。

②2022年7月30日の記事より

facebookを閲覧していて、自身のデジタル遺産(閲覧した記事には、デジタル遺品と表記)に関する認知度調査について、触れられていた。
(MMD研究所において、「デジタル遺品に関する調査」を実施したもの)*記事を挙げた当時

『デジタル遺品』認知度(n=4,849)は、
「知っている」8.4%
「聞いたことはあるが、内容はよく分からない」 15.3%
「知らない」 76.4%
ということで、聞いたことがあるを含めて、23.7%ということでした。
個人的には、少し低いなという印象でした。

自身のデジタル遺品整理の実施(n=4,849)については、
「行ったことがある」 2.6%
「行う予定がある」 12.0%
「行う予定はない」 85.5%
という結果でした。

年代別で「➀行ったことがある」「➁行う予定がある」は、
20代(n= 652) 16.8% ➀「 7.8%」➁「 9.0%」
30代(n= 720) 15.3% ➀「 4.7%」➁「10.6%」
40代(n= 922) 12.9% ➀「 1.4%」➁「11.5%」
50代(n= 892) 13.1% ➀「 1.0%」➁「12.1%」
60代(n=1,145) 14.3% ➀「 1.0%」➁「13.3%」
70代(n= 518) 16.3% ➀「 1.0%」➁「15.3%」
20代の方がデジタル遺品整理を行ったことがあるという結果が興味深いところ。
年代が高くなるにつれて、「➁行う予定がある」が増えていますね。

デジタル遺産に関する啓蒙活動は、重要であると再認識した次第です。
とても参考になる調査でした。

③2022年11月5日の記事より

こういった質問について、回答している書籍からのお話です。
参考:Q&Aであかる!デジタル遺産の相続 きんざい

質問:
デジタル遺産の処分に関して、
複数いる相続人の中に連絡がとれない相続人がいるケース
1.被相続人のパソコンやスマートフォン等のデジタル機器を解析したい(中身を核にしたい)

2.被相続人のデジタル機器を廃棄したり、売却したりしたい

回答:
1.デジタル機器を解析する行為は、管理行為(民法252条本文)に該当します。
そうなると、相続人の過半数の同意が必要になります。
もし、誤ってデジタル機器内のデータを消去してしまったり、初期化してしまったりした場合、他の相続人に対して、
不法行為に基づく損害賠償責任を負うことも考えられる可能性があるそうです。

2.廃棄や売却については、変更行為(民法251条)に該当します。
その際は、相続人の全員の同意が必要になります。

したがって、相続人としては、後のトラブルを回避するにあたり、他の相続人の同意を得たうえで、これらの行為を行う必要が高いと考えます。

一般的な立場で考えると、パソコン、スマートフォン等は勝手に処分してしまいそうです。数年前の自分ならば確実にそうでしょう。
(両親はこういったものを所持してませんでした。)
遺言書、遺産分割協議書などで動産の処分についても明記しておけば良いことになります。
(特定して記載する、その他一切の財産の扱いを記載などでしょうか。)

現在は、老若男女問わずに、パソコン、スマートフォンをひとり一台以上は持ってものになると思います。
慎重な取り扱いをしていくことをお勧めいたします。

④2023年2月11日の記事より

少し、間が空いてしまいましたが、以下の書籍に出会いました。

「士業のための高難度デジタル遺品相続コンサルタント養成講座」シリーズ 横須賀輝尚、吉田雄介

先般、横須賀先生主催のYouTubeを視聴し、「士業・コンサルタントのためのプロ論」は既に拝読済でした。
今回、こちらのkindle書籍に出会いました。
とてもコンパクトにまとめられており、読みやすいものでした。

デジタル遺品の話は、何度か記事にしてきました。
内容が重なる部分はあるかと思いますが、改めてということでご容赦ください。

今回は、上記書籍を参考とさせていただきました。

【デジタル遺品の種類(代表例)】

・デジタル遺品に保存した画像や動画
→ パソコン、スマホやタブレットなどでしょうか?あとは外付けHDD、クラウド・・・
アカウント設定されているもので、亡くなられた方しか知らずにログイン出来ないため、情報が取り出せない。(その様に出来ているんですね。)
但し、亡くなった方が情報を取り出すことを期待しているか?そこですよね。
そっと処分して欲しいものかもしれません。
エンディングノートや遺言書などできちんと処分方法を明記しておくことが良いと考えます。

・連絡先に関するデータ
→ こちらもですね。電話帳や年賀状ソフトやファイルで管理している方はいると思います。
こちらもエンディングノートで書き出しておくことが良いかと思います。
どなたまで、亡くなったことをお知らせするか?
1. お知らせのみ(近親者のみでお葬式を済ませたなど)
2. お葬式に参列していただきたい
このあたりも故人のご意向があるものと考えています。

・ソーシャルメディア等の整理
→ これですね。パソコン、スマホ等で利用している場合、
塩漬けされているケースがあるように個人的には感じます。
facebookみたいに故人アカウントという形で残されているケースも見ますが。。。
注意したいのは、有料のサービスの解除ですね。
これはきっちり対応しておきたいところです。
有料系のものは生前に解除しておくか?
やはり、きちんとエンディングノートで記録しておくことでしょう。

・クレジットカードや電子マネー
→ こちらは、残債をふくめ、きちんと処理をしておきたいところ。
ログイン情報も、記録しておいた方が良いですね。
相続人の方へ迷惑をかけないためにも。

・費用の発生するサービス
→ サブスク系が主でしょうか?
動画配信系などは加入されている方は多いのではないでしょうか?
こちらもアカウント情報を、記録しておくか?
生前解約をしておくかですね。
個人的には、私もいくつか課金をしていますが、引き際が難しい。
こちらもやぱり、エンディングノートに記録しておくことですね。

・ネット銀行・ネット証券
→ 正直、ノーヒントですと、どうしようもありません。
ここでもやっぱり、ご本人が記録を遺しておくのが一番です。

個人的な主観を含め、何の準備なく亡くなられてしまったら、力業で出来ることと出来ないことが出てきます。
きちんとエンディングノートで管理するのが一番の対処法に感じます。
しかし、情報の洗い替えなど面倒なことも多いかもしれません。
ご本人が、デジタル遺品の扱いについての気持ち。有料(課金)解除の手続き漏れが無いようにするための情報整理は最低限必要と考えます。

少し、横須賀先生の書籍を読み、ご相談者様に対して、きちんとお伝えをする力をつける必要性を再認識した次第です。

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記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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