「友人や団体に財産を残したい」おひとりさまが知っておきたい遺留分の基礎知識 ― 行政書士が解説する遺言実現のポイント

はじめに

「兄弟姉妹に遺留分はない」ってご存知でしたか?

今までも同様の話が出ていたかと思います。

おひとりさまが友人や団体への想いを確実に実現するために知っておきたい、遺留分の基礎と注意点を行政書士がわかりやすく解説します。

※この記事の作成において、Claude(有償版)、Gemini(有償版)を利用しています。

※2026年9月5日時点


① 「遺留分」とは何か ― 一定の相続人に保障された最低限の取り分

遺言書があれば、原則として財産は遺言者の意思どおりに分けることができます。
しかし、民法には「遺留分」という制度があり、一定の範囲の相続人には、遺言の内容にかかわらず最低限の取り分が保障されています。
例えば「全財産を友人に譲る」という遺言を書いた場合でも、遺留分を持つ相続人がいれば、その方から財産の一部について金銭の支払いを求められる可能性があります。
これを「遺留分侵害額請求」といいます。せっかく想いを込めて作成した遺言書が、後にこうした請求によってトラブルの種になってしまっては本末転倒です。
おひとりさまが「お世話になった友人や支援している団体に財産を残したい」と考える場合、遺留分の仕組みを事前に理解しておくことが、円滑に想いを実現するための重要な鍵となります。

② おひとりさまと遺留分 ― 兄弟姉妹には遺留分がないという重要なポイント

遺留分が認められるのは、配偶者・子(またはその代襲相続人)・直系尊属(父母・祖父母)に限られており、兄弟姉妹や甥・姪には遺留分がありません。
これは、おひとりさまにとって実務上非常に重要なポイントです。
すでに結婚しておらず子どももいない方で、ご両親も既に他界されている場合、法定相続人は兄弟姉妹(または代襲相続人である甥・姪)のみとなり、遺留分を主張できる人は誰もいないケースが多くなります。
つまり、こうした状況であれば、遺言書によって「友人にすべて譲る」「お世話になった団体に寄付する」といった内容も、遺留分侵害額請求を心配することなく、比較的スムーズに実現できる可能性が高いのです。
ご自身の家族構成によって遺留分の有無が大きく変わる点を、まず正しく把握しておきましょう。

③ 両親が健在な場合の注意点 ― 遺留分侵害額請求のリスク

一方で注意が必要なのは、ご両親のどちらかがご存命の場合です。
この場合、直系尊属であるご両親には遺留分が認められるため、全財産を友人や団体に譲るという内容の遺言書を作成すると、ご両親から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。
金額によっては相応の資力が必要となり、請求を受けた友人や団体との間で思わぬ精神的・金銭的な負担が生じることもあります。
こうした事態を避けるためには、あらかじめご両親の遺留分に相当する金額を計算し、その範囲内に収まるよう配分を工夫したり、遺留分を侵害しない形で財産を分ける内容にしたりする対策が有効です。
「誰に遺留分があるのか」を無視して遺言書を作成してしまうと、かえって遺された人同士のトラブルを招きかねないため、事前の確認が欠かせません。

④ 遺留分を意識した遺言書の書き方 ― 行政書士ができるサポート

遺留分の有無や金額は、相続人の構成や財産状況によって一件ごとに異なり、正確に把握するには専門的な知識が必要です。
行政書士は、ご本人から家族関係や財産状況を丁寧にヒアリングし、誰が法定相続人にあたるのか、遺留分を持つ人がいるかどうかを整理した上で、想いをできるだけ実現しつつ、
将来のトラブルを避けやすい遺言内容の文案作成をサポートすることができます。
また、公正証書遺言の形で作成しておくことで、内容の明確性を高め、実現可能性をより確実なものにできます。
「兄弟姉妹しかいないから遺留分は関係ない」「両親がいるから何もできない」と自己判断せず、まずはご自身の状況を専門家と一緒に整理してみることをおすすめします。

⑤ 専門家との連携が大切です ― 行政書士だけでできないこと

遺留分に関するご相談では、行政書士ができる範囲と、他の専門家にお願いすべき範囲を正しく理解しておくことが大切です。
行政書士は、遺留分を踏まえた遺言書の文案作成や、財産状況の整理といった予防的なサポートを行うことができます。
しかし、実際に遺留分侵害額請求が行われ、当事者間で金額や支払方法について交渉が必要になった場合、代理人として交渉や裁判手続きを行うことができるのは弁護士のみです。
また、不動産が絡む場合の相続登記は司法書士、相続税の計算や申告が必要な場合は税理士が専門となります。私たち行政書士は、遺言作成の段階から将来起こりうるリスクを見据え、
必要に応じて弁護士・司法書士・税理士など信頼できる専門家をご紹介しながら、皆様の終活を一緒にサポートしてまいります。

最後に

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記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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