「財産管理業務」に関すること

令和5年3月13日に総務省自治行政局行政課長より、
「行政書士が業として財産管理業務及び成年後見人等業務を行うことについて(通知)」
の通知があり、業とすることに支障なしという内容です。

これまでは、財産管理業務はこれまで弁護士と司法書士に限定する解釈がありました。

例えば、(株式会社オーシャン 「遺産承継業務に関する実務研修」2023/8/9受講資料より引用)

***************************************

遺産分割の支援の一貫で、被相続人の預貯金などを解約して行政書士の口座に入金して、
そこから、相続人に入金していた → 弁護士会から非弁を指摘

遺産承継という形で、代理人となる事で被相続人の預貯金などを解約して、行政書士の
財産管理口座や預り口座に入金し、それを分配する事が合法となった

***************************************

相続人全員の代理人として、相続財産の分配を行うことは不可
あくまでも、書類の収集及び作成代行のみ。

相続人全員の代理人として、相続財産の分配まで行う遺産承継業務の受任ができる

***************************************

死後事務に必要なお金の預かりが、業としては不可。司法書士または弁護士と提携して
対応するか、一般法人等を設立して対応。

死後事務に必要な費用(葬儀供養の費用、お部屋の片付け費用等)の保管ができる

***************************************

この辺り、実態としては、全国銀行協会、第二地方銀行協会へ
「行政書士が業として財産管理業務や成年後見人等の業務を行うことは従来から
行政書士法施行規則第12条の2第四号に該当する」
という内容の文書が発出されていたようです。

今回の通知は強い後ろ盾となり、業務が出来ることはありがたいことです。
しかし、正しい理解のもとで対応することが重要と考えています。
弁護士会からの非弁行為に当たることのないようにする必要があると感じています。

関連商品

  1. 『兄弟姉妹や甥・姪が相続人となる場合の資料収集は?』20241116時点(11)

    非定期的に、「このような場合はどうなるの?」を実施しております。 今回は、第11回目となります。

  2. 「相続に関する税金ルール改正のポイント」に関すること

    今回は、「相続に関する税金ルール改正のポイントに関すること」の記事となります。

  3. 「相続放棄」に関すること

    今回は、「相続放棄に関すること」の記事となります。

  4. 「生命保険と相続においての注意点」に関すること

    今回は、「生命保険と相続においての注意点に関すること」の記事となります。

  5. 『おひとりさまが親友に全財産を遺贈したい』20240706時点(3)

    非定期的に、「このような場合はどうなるの?」を実施していきたいと思います。 その第3回目となります。 若干、フォーマットを変更させていただいております。

  6. 数次相続に関すること

    今回は、「数次相続に関すること」の記事となります。

記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

ページ上部へ戻る