『おひとりさまが親友に全財産を遺贈したい』20240706時点(3)

1. はじめに

少し、形式を変えました。

『このような場合はどうなるの?』シリーズ第3弾です。

2. 問題

おひとりさまの私(相談者)は、両親は既に他界しており、兄弟(姉が一人)とも疎遠になっています。

私は、全財産を数十年の付き合いのある親友に託したいと考えています。

その為、遺言書の作成を検討しています。

3. 個人的な見解

法定相続人以外の方が遺言により財産をもらっても相続税が発生します。

遺贈を受けた人が法定相続人以外のときは、相続税が高額になるので注意が必要となります。

4. 注意点

・遺贈であっても、私が死亡後の場合となれば相続税が発生します。

※生前に贈与となれば、贈与税が発生します。

・現状の一般論として、

– 小規模宅地の特例が適用できない(不動産のケース)

– 相続人以外は基礎控除の計算に含まれない

※法定相続人は姉一人なので、基礎控除額は3,000万円+600万円×1名=3,600万円

– 相続税が2割増しになる

・最後に、その親友には事前に承諾を得ておくことをお勧めいたします。

私の良かれが親友の良かれに必ずしもなるとは限らない可能性があるからです。

5. 参考

「おひとりさま・おふたりさまの相続・終活相談」新日本法規 菊間千乃 (弁護士)編著

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    非定期的に、「このような場合はどうなるの?」を実施していきたいと思います。 その第6回目となります。

記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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