『おひとりさまが遺した財産の一部を自治体へ寄付するとどうなるの?』20260110時点(27)

1. はじめに

今回は、前にも少し触れた内容ですが、寄付についての素朴な疑問について整理をしていきたいと思います。

特に、おひとりさまが居住していた自治体の場合、相続税はどのようになるのか?

この辺りを紐解いていければと思います。

※2026年1月10日現在の情報となります。

2. まずは一般的な回答はこうなります

まず、妹さんがいらっしゃるとします。

自治体へ遺言により寄付した場合

⇒ 寄付した財産は相続財産に含める必要はなくなります。

妹さんが相続された財産を、自治体に寄付した場合においても、一定の要件を満たすことで寄付した財産は相続税の計算上は非課税となります。

3. 遺言により、自治体へ寄付した場合は、相続税が減少することについて(一般的な見解として)

相続税は、相続又は遺贈により財産を取得した個人に対して課税される税となります。

自治体には課税されません。

遺言により自治体等へ寄付した財産は、相続財産に含まれないこととなるのです。

その為、相続税は減少します。

相続税法

(相続税の納税義務者)

第一条の三 次の各号のいずれかに掲げる者は、この法律により、相続税を納める義務がある。

一 相続又は遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下同じ。)により財産を取得した次に掲げる者であつて、当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するもの
イ 一時居住者でない個人
ロ 一時居住者である個人(当該相続又は遺贈に係る被相続人(遺贈をした者を含む。以下同じ。)が外国人被相続人又は非居住被相続人である場合を除く。)

二 相続又は遺贈により財産を取得した次に掲げる者であつて、当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの
イ 日本国籍を有する個人であつて次に掲げるもの
ロ 日本国籍を有しない個人(当該相続又は遺贈に係る被相続人が外国人被相続人又は非居住被相続人である場合を除く。)

三 相続又は遺贈によりこの法律の施行地にある財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するもの(第一号に掲げる者を除く。)

四 相続又は遺贈によりこの法律の施行地にある財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有しないもの(第二号に掲げる者を除く。)

五 贈与(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。以下同じ。)により第二十一条の九第三項の規定の適用を受ける財産を取得した個人(前各号に掲げる者を除く。)

4. 相続人が相続財産を自治体へ寄付した場合も、相続税が減少することについて(一般的な見解)

遺言書がない場合において、相続人が亡くなった方の遺志を考え、自発的に自治体へ寄付されるケースもあるでしょう。

先程も触れた一定の要件が必要と書きました。

➀ 寄付した財産について、相続税が非課税

寄付した財産については、相続税の計算上非課税となります。もっともこの規定の適用を受けるには、相続税の申告書にこの規定を受けることを記載し、自治体からの証明書等を添付して申告する必要があります。

証明書の発行には時間を要することも考えられるところがあります。相続税の申告期限を視野に入れて行動する必要があると考えます。

[措置法第70条第1項((国等に対して相続財産を贈与した場合の相続税の非課税等))関係]

※これ以上は、触れません。

➁ 所得税の寄付金控除が受けられる

寄付した財産は、相続人の所得税の確定申告で、寄付金控除を受けることが可能です。

所得税の寄付金控除は、寄付した金額から2,000円を控除した金額(所得の40%が上限)が所得金額から控除されます。

所得税法

(寄附金控除)
第七十八条 居住者が、各年において、特定寄附金を支出した場合において、第一号に掲げる金額が第二号に掲げる金額を超えるときは、その超える金額を、その者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。
一 その年中に支出した特定寄附金の額の合計額(当該合計額がその者のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の四十に相当する金額を超える場合には、当該百分の四十に相当する金額)
二 二千円

5. 自治体への寄付には税務上のデメリットはなさそうです(一般的な見解)

自治体への寄付は、相続税が減少するというメリットを享受できますし、デメリットもあまり考えにくいところがあります。

但し、自治体が受け取るかは確認が当然必要です。

6. 最後に

今回のケースでは、相続税に関しては税理士にきちんと相談をしていただくことをお勧めいたします。

個別具体的な税金、紛争性のあるご相談は受けることが出来ませんが、遺言、相続に関する

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記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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