高齢のお客様にお伝えしておきたい5つのこと ― 相続で「困らない」「もめない」「後悔しない」ために ―

はじめに

今回は、シリーズではないですが、2026年6月27日の無料講座を受講してみたいと思っていただけるような内容とさせていただいています。

今までに記事で触れていることが大半ではありますが、改めての意味で何回でもお伝えしたいと思います。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

※本記事作成において、Claude Opus 4.7(Use.AI)及び、gemini(有償版)を使用しています。

※2026年5月23日時点となります。


1. 「うちは財産が少ないから大丈夫」が一番危ない

相続トラブルで家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件のうち、約3分の1は遺産総額1,000万円以下、約4分の3は5,000万円以下です。つまり「もめる家」は資産家ではなく、ごく普通のご家庭が圧倒的多数です。

理由は明確で、資産が自宅不動産1つに偏っているご家庭ほど、現金で分けることが難しく、「家を売るか、誰かが住み続けるか」で意見が割れやすいからです。預貯金が潤沢なご家庭ほど、むしろ円満に分割できる傾向があります。

「仲の良い兄弟だから話し合えば大丈夫」というお気持ちはよく分かりますが、相続が発生するのはご本人がもう仲裁できないタイミングです。

さらにお子様の配偶者や孫の世代が関わると、それまで見えなかった感情が一気に表面化します。

財産の多寡ではなく、「分けにくい財産があるかどうか」こそが争いの分かれ目です。ご自宅、田畑、共有名義の不動産、非上場株式などをお持ちの方は、金額の大小に関わらず、お元気なうちに整理の方向性を決めておくことを強くお勧めします。


2. 遺言書は「書く」より「正しく遺す」ことが大切

ご自身で書かれた自筆証書遺言は、形式不備で無効になるケースが約1割あると言われています。

日付がない、署名押印が漏れている、財産目録の記載が曖昧、夫婦連名で書いてしまっている──こうした小さなミスで、せっかくのお気持ちが届かなくなります。

また、有効な遺言であっても「お母さんに全部」「長男に家を」とだけ書かれていると、他のお子様の遺留分(法律で保障された最低限の取り分)を侵害してしまい、結果的に争いの火種になることがあります。

おすすめは次の3点です。

  • 公正証書遺言を作成する(公証人が関与し、形式不備の心配がほぼない)
  • 自筆の場合は法務局の保管制度を利用する(紛失・改ざん防止)
  • 遺言の最後に「付言事項」として、なぜこの分け方にしたのかをご自身の言葉で残す

特に付言事項は法的効力こそありませんが、「お父さんがそう望んでいたのなら」とご家族を納得させる力を持ちます。

遺言は財産の指示書ではなく、最後のお手紙です。


3. 認知症になると、ご自身の財産が「凍結」されます

相続対策で見落とされがちなのが、「相続が始まる前」の問題です。

認知症と診断され判断能力が失われると、ご本人名義の預金引き出し、不動産の売却、生命保険の契約変更、生前贈与、遺言作成、これらすべてが原則できなくなります。

「家族なんだから代わりにできるでしょう」と思われがちですが、金融機関は本人確認を厳格に行うため、たとえ同居のご家族でも引き出しを断られるのが実情です。

介護費用が必要な時に、ご本人の口座から1円も動かせない、という事態が現実に起きています。

対策は元気なうちにしか打てません。

主な選択肢は3つです。

  • 任意後見契約:信頼する方を将来の後見人として指定しておく
  • 家族信託:財産の管理権限を家族に託しておく
  • 財産管理委任契約:判断能力があるうちから一部委任する

どれが最適かはご家族構成や財産内容によって異なります。

相続対策と認知症対策はセットで考えるもの、と覚えておいてください。


4. 相続手続きには「期限」があります

ご家族が亡くなられた後、悲しみの中で待ってくれない期限がいくつもあります。

主なものを挙げます。

期限 手続き
3か月以内 相続放棄・限定承認(借金を引き継がないために必須)
4か月以内 故人の所得税の準確定申告
10か月以内 相続税の申告・納付
1年以内 遺留分侵害額請求
3年以内 相続登記の申請(2024年4月から義務化)

特に注意していただきたいのが相続登記の義務化です。

正当な理由なく3年以内に登記しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

何代も前のご先祖名義のままになっている不動産がある方は、早めの整理をお勧めします。

また、相続放棄の3か月という期間は驚くほど短く、「借金があるか調べているうちに過ぎてしまった」というご相談が後を絶ちません。

少しでも不安があれば、まず専門家に時計を止める方法を相談することが大切です。


5. ご家族に「ありか」を伝えることが、最大の相続対策

どれほど立派な遺言や信託契約を準備しても、ご家族がその存在を知らなければ意味がありません。

実際、ご逝去後にタンスや金庫から遺言書が出てきて、すでに遺産分割協議が終わっていた、という残念な事例もあります。

おすすめしたいのは、「エンディングノート」を1冊作っておくことです。

法的効力はありませんが、次のような情報をまとめておくだけで、残されたご家族の負担は劇的に軽くなります。

  • 預貯金口座、証券口座、保険、年金の一覧
  • 借入金、保証債務の有無
  • 不動産の所在と権利証の保管場所
  • 遺言書の保管場所(公正証書なら作成した公証役場)
  • かかりつけ医、常用薬、延命治療への希望
  • 葬儀やお墓についての希望
  • デジタル資産(スマホ・PCのパスワード、ネット銀行、SNS)

特に近年はデジタル遺品の問題が深刻です。

スマートフォンのロックが解除できず、口座やサブスクの整理ができないご遺族が急増しています。

完璧でなくて構いません。鉛筆書きで、毎年見直す。それだけで、ご家族への何よりの贈り物になります。


最後に

今年の無料講座においては、エンディングノートをツールとしての紹介ではありません。

その先々を見据えた情報を絡めてと考えています。

無料講座においては、

個別具体的な税金、登記や紛争性のあるご相談は受けることが出来ません。

別途、遺言、相続に関する

お悩みのある方は、まず、弊所においてもご相談を受け付けております。(フォームからの一次返信までは無料です。)

弊所の問合せフォーム

お話を伺い、アドバイスをさせていただいております。(有償対応となります)

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    今回も、シリーズではないですが、2026年6月27日の無料講座を受講してみたいと思っていただけるような内容とさせていただいています。 今までに記事で触れていることが大半ではありますが、改めての意味で何回でもお伝えしたいと思います。 どうぞ、よろしくお願いいたします。 ※本記事作成において、Claude Opus 4.7(Use.AI)及び、gemini(有償版)を使用しています。 ※2026年6月13日時点となります。

記事作成者


特定行政書士・海事代理士
米川 政志
千葉県行政書士会葛南支部
船橋市幹事

定期的に船橋商工会議所にて、遺言書作成や相続に関する無料講座を開催しています。

《所有資格》
・遺品整理士
・認定空き家再生診断士

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